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市民層 概論

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84市井の居士◆dgvbGqecqY :2018/01/19(金)17:22:01 ID:???
15 of 17 (つづき)

(※注 関東大震災の折には社会主義者/アナーキスト/サンディカリスト等が一斉検挙され、多くの者が不法裡に殺された。平林もアナーキストの女であったために捕らえられ、処刑場とおぼしき所にまで連れて行かれたが、幸運にも九死に一生を得る。
その後、東京から出ることを条件に釈放された身寄りもない平林カップルは、絶縁状態の親類を頼り大連に渡るも、男は頼った知人に警察に売られ懲役刑となり、
一人残された平林は、入籍を許す者もいない私生児としての女児を栄養失調状態で産み、満足な世話も受けられず一週間で赤子を死なせる。)

また平林などとは異なるタイプの、言わば“逆噴射型”とでも呼ぶべき、生来的気質が単純すぎることからくる、己の求道者的一本気/不器用さ等に対する徹底的嫌悪感から、
生涯にわたる自己否定的な(己自身との)不毛な闘いを為し続け、自殺衝動にとりつかれるまでになったレフ・トルストイの人生にも、
この感情系習慣的自動思考様式がもたらす悲惨さ(己や社会を感情の束縛から離れてメタ認知することを未だ知らないので、一途な思い込みが最悪の苦悩/破滅につながることを理性的に回避できない。)が溢れている。
彼は「アンナ・カレーニナ」(1878)で、「君は非常に純粋な人だ。これは君の長所でもあり、短所でもあるんだ。君は君自身の純粋な性格から、全人生が純粋な現象から成り立つことを望んでいるが、そんなことはとても在りうることじゃない。(中略)人生のあらゆる変化、
あらゆる魅力、あらゆる美は、全て影と光(※注)とから成っているものなんだからね。」(第一篇十一)と述べ、平林と同じく理屈の上では己の弱点/人の世の真実を把握している。しかして彼の自己否定・嫌悪的執着は、現実には非常に哀しい不毛の努力を為すように仕向ける。
すなわちトルストイの主要作品を特徴づけているところの、例えば起承転結の如き筋立てを持たせることを嫌悪しているかのような、物語展開における徹底的な複雑・輻輳性と一回性事象の連続がもたらす各事象の非連続性等は、
言わば己の天与の単純明瞭な気性に対する絶望的嫌悪がその根に在ると考えれば、「なるほど」と納得できるのである。
(つづく)
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